コーラス・フェスタinヨーロッパ

 

 

 

 

 

「コーラス・フェスタinヨーロッパ」の報告

    

                       団長  小林佑治(11/11'16

 

 ブダペストのペスティ・ヴィガド(最も古い、由緒あるホール)に日立市民混声合唱団の名を印し、ウィーンではかのシュテファン大聖堂で約百名の奉納演奏を行うという誠に得難い貴重な体験をしてきた。

 

 10/25~11/1にかけ、当団17名(男声5名、女声12名)は鈴木憲夫先生が主宰された 「コーラス・フェスタinヨーロッパ」に参加してきました。総勢106名(内訳:広島・女声合唱団「アンダンテ」23名、京都・女声合唱団「ラ・コール」23名、「くにたち混声合唱団ときわ」24名、静岡・宮崎からの個人参加8名 当団17名を含めて合同演奏者97名、フリー参加8名+鈴木先生ご夫妻、専属カメラマン 合計106名、添乗員3名)。 

 以下、感想を含めて幾つかを報告いたします。 

 

       (  注 報告文と画像等の位置は一致しておりません、

          また 鈴木憲夫先生及び㈱エムセック インターナショナル担当の方の同意を得てHPより画像を転載しております)

 

 

1.       ヨーロッパは遠い。

 

10/25 午前6:30 日立市役所発のチャーターバスで出発。ブダペストのホテルに着いたのは翌日午前8時(現地時間午前1時過)頃で、所要時間25時間強(羽田でルフトハンザ搭乗まで8時間弱、飛行時間15時間<フランクフルトの乗り継ぎ約2.5時間を含む>、入国からホテルまで2時間)。

 

 

.「ペスティ・ヴィガドのコンサート」は現地での一般合唱コンサートで大盛会。

 

     5百名のお客様で満員。上記4団体の個別演奏(我々は鈴木先生の指揮で5曲)と合同演奏の他「ブダペスト市民混声合唱団」(20名)の賛助出演もあり。鈴木先生のご挨拶や各団や曲目紹介を2世の方が通訳された。当団からブダペスト市民合唱団に手土産を手渡した。山田夫人作成の布製根付と5円玉も(分かって頂けたか?)。

 

    広島合唱団のハンガリー衣装でハンガリーダンスを踊った女性にはスタンディング・オベーションが起きた。我々の「猫」のパフォーマンスも大受けだった。

 

    終演後のお客様の見送りでは握手攻めで、名残りを惜しんだ。開演時間が19:30で終わったのは午後10時近かったのに(これでも早い方との事)。さすが、合唱王国!。

 

 

3.     シュテファン大聖堂で歌うことができたのは誠に得難い体験。

 

     シュテファン大聖堂は巨大な建築物の教会で世界遺産。モーツァルトが結婚式を挙げ、ウィーン少年合唱団とも縁が深い。将にウィーンの中心地である。拝観はできても歌うなどはとてもできる所ではない。ここを中心としたケルストナー通りは大賑わいで名店がずらりと並んでいる。

 

   ⓶  ランチタイムコンサートとして奉納演奏を行った。約百名の合唱団で、「三つの聖母マ

       リア賛歌」や「マザーテレサ愛の言葉」等を演奏。特に後者の「主よ、今日一日」のナ

       レーションは京都の箸尾指揮者がドイツ語でやられたが、声も、容姿も抜群で感動的だった。

     約百名ほどの来館者の中には涙ぐむ人もおられたとか。聖職者控室でのリハーサルや他の合唱団と

    の交流もあり、大変有意義であった。  

 

4.観光 

 

往復時間を除くと、現地滞在は実質5日間。上記の合唱関係で延べ一日は費やしたと思われるがこれ以外は全て観光。限られた時間であるが、目いっぱい楽しんだ。

 

    ブダぺストの観光は延べでほぼ一日。夜のドナウ川「ナイトクルーズ(ワイン・ディナー付き)」が素晴らしかった。ブダとペストを結ぶ幾つもの大橋や両岸の国会議事堂や王宮などの大建築物がことごとくライトアップされており、まさに「ドナウの真珠」であった。昼間見た13,4世紀の「マーチャーシュ教会」(ステンド窓が一杯あり、見事)、「漁夫の砦」や「ゲッレールトの丘」からの展望は素晴らしかった。歴史を感じる素敵な建物が幾つもあった。 

 

    ウィーンの観光は実質2日間とごく短いので、私と大上さんは丸一日かかるオプションの「ザルツブルグツアー」には行かなかった。まず選んだのがウィーン楽友協会での

  オーケストラ鑑賞。ニューイヤーオペラでウィーンフィルが演奏する会場であり、

  どうしても一度は行きたかったところ。合計5人が参加。全曲モーツァルト作品の演奏で、当時の服装を着て演奏する。

  交響曲とオペラのアリアが半々で結構楽しめた。

    2人がウィーン国立歌劇場でのオペラ、2人がフォルクスオーパーでのミュージカル、

       「オズの魔法使い」が演目で、楽しめたとのこと。

    団体での観光は定番の、「シェーンブルン宮殿」と「中央墓地」。どちらも見どころ満載だったが、時間少なく駆け足の見学で誠に残念。ベートーベン、シューベルト、ヨハン・シュトラウス等のきれいなお墓の前で写真撮影はしてきた。

 

③     最終日、私と大上さんはザルツブルグに行かないで、地図を片手に地下鉄、バス等を使いウィーンを探訪した。地下鉄とバスで郊外のハイリンゲンシュタットの「ベートーベンハウス」に行き、近くを散策。ベートーベンが「田園」、「運命」や「第九」を作曲した土地である。自筆の文書や若い頃の写真、そしてデスマスクも見た。その後リンクに戻り、この日の午前中、鈴木先生が結婚式を挙げられた「ベルヴェデーレ宮殿」で「クリムト」の絵画を鑑賞(結婚式はその隣の部屋たったとのこと)。そしてリング通りからケルントナー通りを歩き、買い物(ザッハー本店のケーキ売り場は大行列)。その後ホーフブルグ宮殿まで歩き、アルベルティーナ美術館で絵画を鑑賞(新印象派、ゴッホ、ピカソ等の企画展を満喫)。宮殿前まで行ったところで日没。ウィーンの森でのディナーの会食が予定されていたのでここで断念。ホーフブルグ宮殿関係だけでも観光には丸一日が必要。是非再訪したい場所であるが、果たして実現出来るか?

 

 5.他合唱団との交流。

 

     鈴木先生主宰のヨーロッパツアーは今回で3回目(2年前はヴァチカンでのローマ法王への献歌。女声合唱約百名で)。ウィーンも2回目とのこと。

 

     添乗員の岩本さんは元声楽家で、ウィーンでも舞台に立っていたらしい。洋光台男声合唱団の宮本先生とも知り合いとの事だったので、帰国後、宮本先生に問い合わせたらよく御存じだった。音楽が取り持つご縁である。

 

     宮崎から個人参加の中村先生は昨夏号「ハーモニー」の作曲家シリーズで鈴木先生の特集・座談会をされた時の司会者で鈴木先生の古くからのお付き合いのある指揮者で、宮崎県合唱連盟副理事長・宮崎市芸術文化連盟会長の方であった。

 

     広島の中川指揮者とも名刺交換。息子さん、お孫さんも同行(ハンガリー衣装で踊った方)。団員の「カープ女子」には圧倒された(広島弁)。

 

     移動時いつも同じバスに乗り合わせのが「くにたち混声合唱団ときわ」の皆さんで、大いに交流を持つことができた。今後ともお付き合いをして行きたいものである。

 

以上は全て、鈴木先生の合唱曲を愛する所謂「鈴木ファミリー」の旅である。今回の合唱

での旅を通じて、改めて鈴木作品の素晴らしさと鈴木先生のお人柄に身近に接することが

できた。ご結婚後の益々のご活躍が楽しみでである。     

 以上